研究室紹介

UUNow(学内機関誌)の依頼で書いた原稿ではあるが,内容違いでボツになった原稿です.もったいないので,ここで出します.


 早崎研究室は,オプティクス教育研究センターにあり,長谷川智士助教,熊谷幸汰助教,ホアンフランコ特任研究員,3名の博士課程学生(内2名の社会人),15名の修士課程学生,5名の学部4年生の総勢27名で構成されます.2008年からこれまでに78報の論文を発表し,2016年以降の共同研究の推進が功を奏し,2016〜2019年の発表論文の引用数は545回でした.

 研究分野は,レーザー加工と光計測,情報フォトニクスです.レーザー加工では,計算機ホログラムによりレーザー光を空間的に成形して,物質に照射する技術を得意とします(図1参照).研究テーマを次々と変えていく私にあって,1つの研究を続けることへの興味から,その継続を自らに誓いました.本研究で博士学位を得た長谷川助教の存在も大きいでしょう.2012年頃から企業との共同研究が増え,2018年から内閣府戦略的イノベーションプログラム(SIP)への参画することとなり,現在,多くの企業の技術者と真の社会実装を進めています.1つの研究を継続することの効果と意義を強く感じています.

 光計測の研究では,バイオサイエンス教育研究センターの教員と共同して,環境指標生物の1つであるミジンコのディジタルホログラフィ形状計測を行いました.また大阪大学の教員の基盤研究(S)のもと,静岡大学の教員を加えて,光周波数コムカメラによる医用光計測への展開を目指しています.

 情報フォトニクスの研究では,レーザー描画の体積ディスプレイを実現しました.熊谷助教は,博士課程学生時に,固体蛍光型(図2参照),空気プラズマ型,液体バブル型を開発し,これらの研究成果により日本学術振興会育志賞の受賞となりました.この時,東京大学や筑波大学の教員との共同研究が,熊谷助教の成長に繋がったと思います.現在,そのカラー化や大型化に加えて,工学部の教員と共同して,音と映像の融合による,人とAIの高度なインターラクションを目指して研究を行っています.

 2015年秋,“If you want to go fast, go alone. If you want to go far, go together.”のアフリカの諺を知り,これが共同研究の意義だと確信しました.共同研究は,研究成果の波及効果を上げ,他の学術界や産業界の動向を知り,真の友人を作り,豊かな研究者人生へと導き,きっと遠くに我々を連れて行ってくれると思います.


        
            

    図1レーザー加工描画の「真珠の耳飾りの少女」     図2 カラー体積的ディスプレイ